4月22日は「アースデイ」バルーンリリース等の風船が与える地球環境への影響について
2020/04/22
こんにちは。風船使いたけむぅ~です。
4月22日は「アースデイ」
今回は、風船と地球環境に関する話題についてを話ししたいと思います。
目次
- ○ アースデイってなんですか?
- ○ プロが使う風船は”100%天然ゴム”なので実は地球環境にやさしい
- ○ 空に風船を飛ばす”バルーンリリース”に関する環境問題について
- ・カリフォルニア法カリフォルニア州刑法第1559章第653条の1
- ・カリフォルニア法をわかりやすく要約すると
- ・天然ゴム風船のバルーンリリースは”自然に優しい”のか?
- ○ 夢のある仕事だからこそやらなければならないこと
- ○ まとめ
アースデイってなんですか?
アースデイとは、アメリカ合衆国上院議員であったゲイロード・ネルソン氏が、1970年4月22日に環境問題についての討論集会を開催することを呼びかけ集会を行ったことを起源とした記念日です。
なんと、この呼びかけに呼応した人間の数は2000万人以上参加したといわれています。
その後も毎年4月~5月には世界中の様々な箇所で環境に関する催しや取り組みが行われています。
プロが使う風船は”100%天然ゴム”なので実は地球環境にやさしい
実は私も過去に2回、大阪にある門真市で毎年行われているハッピーアースデー大阪に2回ほど出演させていただいたことがあります。
市が出店するブースにて、”たばこの吸い殻を拾ってくださった方に、風船をプレゼントする”という形での出演でした。その時、パネルで掲示して紹介させていただいたのが、”実は我々が使う天然ゴムを使った風船は環境に良い素材ででできている”という内容でした。
風船は極彩色のものが多く一見環境に悪いイメージを持たれがちですが、天然ゴムは”天然”というだけあって、”ゴムの木の樹脂”を原材料にしていますので、膨らんで破裂したり萎んだあとは、風化したり地中にいるバクテリアなどに分解されて土にかえるというデータがあります。また、着色料なども生分解性のある天然のものを使用しています。
ですから、例えば子どもさんがどこかで風船をもらって、それが割れて破片が飛び散ってしまったとしても、その破片がその周辺の生物や植物に与える影響は殆どなく、土に返ってしまうというわけなんです。
もちろん、”天然ゴム”でなければなりませんので、風船を購入される際は天然ゴムでできているかどうかを是非ご確認いただければと思います。
空に風船を飛ばす”バルーンリリース”に関する環境問題について
ところで、結婚式や屋外イベントなどで沢山の風船を空に一斉に放ち、空を風船で埋め尽くすという演出を見たことはありませんか?
風船が地球環境に与える影響を考えるときに、切っても切り離せない問題が”バルーンリリース(風船飛ばし)”の問題です。
実は1980年代ごろに沢山のイベントで各社競ってバルーンリリースが行われ、日本では約38万個、海外ではなんと約140万個のバルーンリリースが行われたことがありました。その結果、環境に様々な悪い影響がでることになり、社会的に問題となったという過去があります。そして、カリフォルニア州ではバルーンリリースに関する法律ができることとなりました。
そして現在、プロのバルーンアーティスト達は、皆この法律を自主的に順守しバルーンリリースを行っています。
カリフォルニア法カリフォルニア州刑法第1559章第653条の1
このカリフォルニア法についてJBA(一般社団法人日本バルーン協会)HPより引用さて頂きます。
"カリフォルニア州刑法第1559章第653条の1
A. 何人も導電性の素材から成り空気より軽量のガスを充てんしたバルーンを、下記の措置を講ずることなしに販売しまたは卸してはならない。
① バルーンの本体または付属部分にバルーンの浮揚を防止するに十分な重量を持った重りを付加する事。
② 消費者に対しバルーンが電線に接触した場合の危険性を警告した注意書をバルーンに添付する事、もしくは注意書を必ず添付する旨取り扱い者に指示する事。
③ バルーン製造業者名をバルーン表面に印刷・明示すること。
B. 何人も空気より軽量のガスを充てんし導電性のリボン、紐、吹き流しやその他導電性の付属品をつけたいかなるバルーンをも販売しまたは卸してはならない。
C. 何人も導電性の素材から成り空気より軽量にガスを充てんしたバルーン同士を互いに結び付けたものを販売しまたは卸してはならない。
D. いかなる個人・団体とも屋外において導電性の素材から成り空気より軽量のガスを充てんしたバルーンを、公共の催し物や販促活動、商品の広告宣伝等の一環として空中に放ってはならない。
E. 上記(A)、(B)、(C)、または(D)の項目に定める規則に違反したものは違反行為として百ドル($100)以下の罰金が課せられる。過去2度にわたり上記(A)、(B)、(C)、または(D)の項目に定める規則に違反した者が3たび違反した場合には軽犯罪として処罰の対象となる。
F. この条項は搭乗を目的とした熱気球、あるいは政府関係機関による事業や科学調査の為に使用される気球は対象外とする。
G. 電力各社は1991年1月1日より1993年6月30日までの期間、隔月で公益事業委員会に対し導電性の素材からなるバルーンに起因する停電事故に関する報告書を提出するものとする。この報告書には停電地域、バルーンの素材構成、および停電の規模などの事項が記載されるものとする。公益事業委員会はこの報告書の写しを該当するメタリック・バルーン製造業者の代表者に送付するものとし、かつ1993年12月31日までに下記の内容を州議会へ報告するものとする。
各電力会社より報告された月毎の停電件数
1988年度法令第1122条の規定に基づき報告される月毎の停電件数と、本条例の規定により電力各社より報告される停電件数との、数値的な傾向を反映した比較"
(参考:一般社団法人日本バルーン協会ホームページ http://jba1.jp/tobashi.html)
カリフォルニア法をわかりやすく要約すると
私たちが風船を取り扱う上で重要な項目を要約すると下記のようになります。
1.アルミ風船にヘリウムや水素をいれて販売するときは必ずおもりを付けて販売しなさい。
2.アルミ風船にヘリウムや水素を入れて販売するときは通電性のあるリボンを使わない。
3.アルミ風船にヘリウムや水素を入れて販売するときはお互いを結び合わせない。
4.アルミ風船でバルーンリリースは絶対にするな。
現在の日本でこれに違反した場合の罰則はありません。
しかし、なんにせよ危険であることや環境への問題を考えると守るべきと考えます。
ですから、プロのバルーンアーティスト達は国籍を問わず、皆がこの法律に従って天然ゴム風船を使用してバルーンリリースを行っています。
しかし、このことはあまり知られていない上に、通販などで風船やヘリウムガスは一般でも簡単に手に入りますので、知らずにアルミ風船を飛ばしてしまう結婚式場やイベンター・個人の方はまだまだいるというのが現状です。
天然ゴム風船のバルーンリリースは”自然に優しい”のか?
では、天然ゴムによるバルーンリリースが自然に優しいのかといわれると様々な意見がありますが現状では、環境に影響を与えないとされています。
理由としては、ヘリウムを充填したゴム風船は、上空8kmまで上昇し、-40度で硬化した上で膨張して破裂し粉々になって飛散。たまに1~2個落ちてきても、樫の葉と同程度の速度で生分解されるといわれているからです。
このデータに関しても様々な意見もあり、100%自然に優しいのか?といわれたら正直私にはわかりません。雨が降ったりして早めに風船が落ちれば、沢山のごみが落下するということもあります。また140万個も飛ばせば、いくらゴム風船でも流石に環境に良くないでしょう(笑)
幸いにも、私はバルーンリリースの仕事を請け負うことは殆どありませんが、それでも時々年に1度あるかないか程度の注文を受けることがありますので、こうした知識もきちんと身に着けてできるかぎり環境に配慮したいと考えています。
最近ではヘリウムガスの高騰により、リリース自体が全体的に減ってきていますので、環境への影響は少なくなっていくのではないかと私は考えています。
夢のある仕事だからこそやらなければならないこと
私たちバルーンアーティストは、一般的に夢のある仕事だといわれることが多くあります。
確かに、皆さんを笑顔にできる仕事ですし、色んな感動的なシーンに立ち会う機会も多く、夢が溢れている仕事だと実感することは多々あります。
しかし、「自分が楽しいこと」を優先しすぎると、どうしても他のことが見えなくなるというのが「人間」というものです。駄目だとわかっていても、ついつい現実から目を背けて見て見ぬふりをしてしまう…なんてことも私たちにの生活にはありがちなことですよね。
ですから、皆様に安全・安心楽しんで頂き、イベントが終わった後も楽しい思い出としてかけがえのない大切なものにしていただくためにも、お客様の代わりにしっかりと現実を見るというのがプロの役割であり使命だと考えています。
地球環境への配慮もその一つです。
そもそも、地球環境があってこその素材を使用して生活している私たちだからこそ、誰よりも地球環境に配慮する必要性がありますよね。
皆様にも優しく、そして地球環境にも優しい。だれもがHAPPYになれる夢のある仕事をこれからも継続して続けていけたらなと思う限りです。
まとめ
ということで、4月22日の”アースディ”にちなんで今回は地球環境に関するお話でした。
皆様いかがでしたでしょうか。
最後に今回の記事をまとめます。
・アースデイは1970年に始まった地球環境会議を起源とした記念日である。
・天然ゴムは環境に優しく、土に還る天然素材です。
・バルーンリリースをするには専門的な知識が必要。特にアルミ風船は要注意。
・バルーンリリースは天然ゴムでもやりすぎると環境を破壊する可能性がある。
・みんなが笑顔になるように現実を見るのがプロとしての役割。
ということで、以上がまとめとなります!
色んなことがあって大変な世の中ですが、
皆様もぜ今日は、地球環境について考えてみてくださいね♪
そして、環境に優しい天然ゴムを使って
バルーンアートを楽しまれてみてはいかがでしょうか(笑)
たけむーでした!
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