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Qualatex(クオラテックス)破産→事業再生はうまくいくのか?

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Qualatex(クオラテックス)破産→事業再生はうまくいくのか?

Qualatex(クオラテックス)破産→事業再生はうまくいくのか?

2024/06/27

こんにちは。風船使いたけむぅーです。

2023年9月ごろに100年以上の歴史を持つQualatexをブランドにもつPioneer balloonが破産し、事業再生を申請してからもうすぐ10ヶ月が経とうとしています。

 

参考記事:

https://amp.kansas.com/news/business/biz-columns-blogs/carrie-rengers/article280161149.html

 

私はもともとバルーンを始めてからずっとQualatexを使ってきました。

薄く柔らかいのに丈夫で細かい表現をするにも使いやすく、光沢や発色が素晴らしいので、他の安いメーカーではなく、高くてもこのメーカーをずっと愛用してきました。

 

一方で、同社のビジネスの在り方には個人的に不満もありました。

 

同社はCBA(認証バルーンアーティスト)という資格を発行していますが、この企画は世界的シェアを持つ会社が発行しているとして、国内では世界公認バルーンアーティストと呼ばれています。この資格、受講するのにトータルで20万近い費用がかかるのですが、審査の基準が非常に曖昧かつ古く、かなり闇の深い感じになっておりました。

 

例えば、この審査は殆どがバルーンブーケやヘリウムアーチや、古いガーランドやタワー、ツイストバルーンに至っては、ハートやブロッサムの風船をステッキにつけるだけ…というものです。

 

指定のデザインも、今では全くニーズのないものなので、事前提出しなければならない作品を作って飾る場所を探すだけでも一苦労です。

更に、基準が古い上に独自のものなので、古参にアドバイスを貰って、事前研修に参加して資料を貰わないと絶対に合格しないという感じです。

 

また、世界大会やQBACやJBANも度合いは異なりますが基本的にこの基準が適応されます。さらに、このメーカーの風船を使用しなければならないという縛り付き。

 

つまり、基本的にこのメーカーの基準に添わなければ大会には勝てないということです。

 

私も過去にこの基準を知るためにCBAに申し込んだことがあります。結果、テストで初めて作ったヘリウムブーケで大幅に減点されての7点足りずの不合格でした(笑)

 

その代わり、それを基準に国内の大会に出てツイストバルーンを使用して2大会で優勝しましたが…苦笑

もう審査基準がわかったのと、ヘリウムに関してはその後大体わかったし、わざわざ東京やアメリカまで行って、もう一度取得しようとは思いませんでした。(屋内でリボンを錘に個別に結んでる店なんてデザイン的にも殆どないよw)

 

このように、特定の企業にのみバルーンを卸し、資格とノウハウをセットでビジネス売りをしつつ、コミュニティなどを作り、その中で高い金をかけて大会やパーティを開催して宣伝協力を行いながら、ビジネス顧客を囲い込むのが基本的なビジネスモデルでした。なんかアレみたいですね(笑)

 

実際、Qualatexの品質にはそれだけの価値がありました。そして、素晴らしい世界中のアーティストがファンについていました。

 

しかし、年月が経ち競合他社が力をつけ初め、より安く品質のいいメーカーが生まれ、シェアが落ち始め、そのうちディストロピューターの制度も崩壊。新しいアーティストがどんどん生まれSNSで発信力を持つように。更には、ノウハウを会員に伝えるのを売りにしていたのに、YouTubeやSNSでそれも弱くなりはじめます。

Chromeという画期的なメタリックカラーを発売したときにかなり持ち直すも、その後競合もそのカラーを取り入れ初め品質も向上しました。

 

過去よりも苦しい状況の中、それでも数多くのファンがいたのですが、そこに追い討ちをかけたのがCOVID-19の流行でした。工場が止まり、在庫が無い中で他社に乗り換えた業者が続出。独自の色で強いファンがいたが数の売れなかったカラーを躊躇なく廃盤にしていきます。それでまたファンが離れます。そして、2300万ドル(34億円)もの負債を抱えて、ついに破産宣告してからの事業再生。

 

その後、なぜか品質がどんどん下がり、パールカラー、ジュエルカラー、ネオンカラー、そして、私の大好きだったアイボリーカラーを廃盤にします。その上で、謎の新色を出す。流石にここで愛想をつかした私はQualatexに直接メッセージを送ります。

 

要約すると「クオのめっちゃファンでずっと使ってましたが、品質は下がるし、在庫もないし、アイボリーもなくなれば買う理由がなくなる!復活させて欲しい。」

 

その回答は「新色のカシミア(全然違う)かパールアイボリー(ツイストにはない)を代用すればいいじゃない。」というものでした。全然違うし!ないし!

 

また、今のトレンドは、くすみカラーやマカロンカラーです。他社メーカーにはこれらのラインナップが充実しています。

 

Qualatexのスタンスは「二枚重ねにして色を作ればいいじゃない」というもの。

ただでさえ高くて、更にピンホール多すぎて話にならないのに2倍も使えるか!!!

 

こういう流れを考えると、破産宣告はとても自然なことのように思います。業界にベッタリの方はこういう話はしないと思います。ただ、私のように第三者的な立場からすると、はっきりいって、本当に自然の流れだと思います。私もアイボリーが復活しない確信を得てからは、殆どの風船を他社メーカーに切り替え変えました。ちなみに私個人でのQualatexの購入費用は年間でだいたい100万円以上でした。

 

かといって今のメーカーに100%満足しているかというとそうでも無いのが本当のところ。

 

過去のQualatexが復活してくれるのが本当にいい…いちファンとして、この声が届き、良くなってくれることを本当に心の底から願っています。

 

そして、2024年6月下旬。

 

とある海外の筋から、ついに日本でもQualatexの供給が止まるという情報が流れてきました。既に、他国では販売を終了している国もあります。

 

日本のバルーンメーカーの製品をクオラテックスが販売している販路もある中で、日本で供給が止まるというのは余程のことです。

 

まだ公式ではないですが、これが真実ならば、いよいよ倒産…という話も真実味を帯びてくるような気がします。

 

2024年1月には本社を売り払ったという海外記事も流れてきました。

 

果たして、Qualatexは、世界中に向けて発信した宣言の通り、より良くなって復活するという道を辿れるのだろうか。

 

僕個人としては、この機会にもっと幅広い人に風船が届くように、オープンなビジネスを行って、品質で競合他社と勝負し続けて欲しいと心の底から思っています。

 

 

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